昨日の小田急線の事故、
電車の天井が燃えてしまってて
すごかったですね。
けが人とかがなくてほんとよかったんですが、
「なぜ燃えてるところの真横に電車を停車させたんだ?」
っていう疑問が残ります。
少し動かせば、電車が燃えることは
ありませんでしたからね。
(出火元は電車ではなくて、
沿線のボクシングジムだった為)
と思ったら、
案の定Yahoo!ニュースに書かれてました。
運転士は踏切の点検?緊急停止ボタン?で
止まっていると思っていて、火災原因だと
気づいていなかったみたいです。
気づいていないこと、
ましてやすぐそばで火災が起こっているとは
思ってもみなかったと思うので、
仕方がないといえば仕方がない気もします。
もちろん防げた気もしますが。
さて、
実はあの事故の影響を受けてました。笑
というのも、昨日ちょうど
事故が起こった10分後ぐらいに
運転を見合わせていた区間内の駅から
電車に乗ろうとしていて、
見事に足止めをくらってました。
燃えた車両に乗っていたとかではないので、
全然大丈夫だったんですが。
で、
足止めをくらったことそれ自体は
全然嬉しくもなんともないんですが、
非常に面白い体験にはなりました。
少し状況を説明すると、
僕がいた駅は代々木上原という駅で、
小田急線の新宿から4駅目に位置する駅なんですが、
千代田線の終点(始点)でもあります。
で、千代田線は火災の影響がないので、
運転をし続けていました。
電車の路線なんて、普段利用しないと
イメージしづらいと思いますが、
状況としてはこのような感じです。
新宿
|
| ←火災があった区間
|
代々木上原 ー 千代田線(都心方面)
|
| ←経堂という駅まで運転見合せ
| (代々木上原から6駅目)
↓
小田原方面
新宿以外の都心から小田急線沿線に行こうと思うと、
代々木上原は経由地点になるわけです。
ですので、当然、小田急線に乗るつもりの人が
次々と代々木上原に来てしまいます。
運転見合わせの情報が出てから
ある程度時間が経過していれば、
その情報を受けて代々木上原に
来ることはないんでしょうが、
まだ運転を見合わせて数十分しか
経っていなかったこともあって、
あっという間にホームは
行き場を失った人でいっぱいになりました。
ましてや事故当初は、車両ではなく
”沿線の火災”という情報でしたし、
代々木上原と新宿間での事故なので
代々木上原から小田原方面の線路には
特に問題がないわけです。
あと分かっていることは、
運転再開の見通しが立っていないことと、
振替輸送のアナウンスがあった
ということぐらいです。
(振替輸送は復旧までに時間がかかりそうだと
出やすい傾向があります)
ちなみに、小田急線の周辺の事情としては、
小田急線が動いている区間まで
電車で行こうと思うと行けなくはないけど
かなり遠回りをしないと行けない、
という事情があります。
とりあえず状況はこんな感じです。
さて、ここでどういう選択をするのか?
【1、駅員さんにキレる】
こういう状況になると毎回ですが、
駅員さんにブチ切れてる人が必ずいます。
まあ論外ですね。
急いでいたりするとイライラしてしまうのは
分からなくもないですけど、
問題は解決しないし、駅員さんは可哀想だし、
周りもいい気分ではありません。
というか、普通に迷惑でした。
ちなみに、ホームで駅員さんにキレている
40代ぐらいの男性が、
「なんで電車が止まったんや?」
「ふざけるな」
「じゃあ東北沢(代々木上原から一駅)まで
歩いて帰れっていうんか?」
って言っていて、
いやいや、東北沢なら歩いて帰れよ
って心の中でツッコミました。笑
足腰に爆弾を抱えてるとかでなければ、
そのキレてる体力があれば、十分帰れるから。
【2、引き返して見合せ区間を電車で迂回する】
時間はかかりますが、他の路線は動いているので、
帰れなくはありません。
ただ時間がかかります。
【3、タクシーで見合せ区間を飛ばす】
これも動いている区間まで行けます。
ネックは費用が高くなることです。
【4、歩いて見合せ区間を飛ばす】
これも確実に動いている区間まで行けます。
距離にして6kmほどなので歩けなくはありませんが、
昨日は暑かったので、体力はかなり消耗するのと
1時間ぐらいは時間がかかります。
費用はかかりません。
【5、駅で復旧を待つ】
いつになるか分かりませんが、
復旧を待つという選択。
小田急線は人身事故などが割とあるので、
少なくない頻度でちょくちょく見合せます。
だから、今回もすぐ復旧するだろう見越して
駅で待つというのも手としてあります。
【6、近くのカフェなどで復旧を待つ】
改札を出たらすぐ近くに飲食店があるので、
同じ待つにしても座って
ゆっくり待つという手です。
カフェでの時間の使い方によりますが、
体力は消耗しなくて済みます。
選択肢としては、
ざっとこんなところでしょうか。
まあ1は論外としても、
その他は迷う部分もあるとは思います。
それぞれ事情があるので、
何が最善かも一概には言えません。
が、
人間らしさが出ていたなと感じたのは、
【5、駅で復旧を待つ】を選択する人が
圧倒的に多かったということです。
(感覚値ですが、全体の8割以上の人は待ってました)
行きたい方面は事故ってなかったですし、
いつ復旧するかは誰にも分かりませんので、
正解だった可能性はもちろんあります。
16時過ぎに運転を見合わせて
復旧したのが21時半だったので
待つことは不正解だった、とするのは
あくまでも結果論であって、
その時点では分からないことです。
分からないことなんですが、
多くの人は、「損をしたくない」という
感情によって余計に損をしてしまってました。
特に、「選択を変えたことで失敗した」
と思いたくない感情が働いていたと思います。
今回の場合だと、
元々は小田急線を乗ろうとしていたけど、
運転見合せになったから選択を変えて
時間もしくはお金をいつもより余分にかけたのに
それほど時間をかけずに復旧してしまった、
というケースです。
このような状況になれば、
「変えなきゃ(そのまま駅で待てば)よかった」
という感情が出てくるのは自然です。
しかし、その感情を優先してしまうと
選択をミスります。
その時点では復旧の目処が
立っていないので、未来は不確定です。
時間と暑い中ホームで立ち続ける体力を
どれだけ消費するか分かりません。
しかし、小田急線を諦めて
迂回ルートを選択すれば、
普段よりは時間もお金もかかるけど、
確実に目的地にはたどり着けます。
しかも、”普段の時間( or 料金)”は
その時点では選択肢には存在しないわけです。
ここが非常に重要なんですが、
「いつもならあった」というだけで
「今」はないわけです。
この記憶が選択をミスらせます。
「今」はないので、
本来比較はできないのに、
「いつもならあった」ので
比較対象にしてしまいます。
その時点で最良の選択は、普段よりは
コストがかかってしまうのは事実なんですが、
その時に限っては損ではないわけです。
それを今はない「いつも」を持ち出すから
いつまでも損切りができずに、
余計な損失を膨らませてしまいます。
しかも、待てば待つほど
選択は変えづらくなるので、
損失を膨らませる可能性は
どんどん高まっていきます。
(ほんとギャンブルみたいな話ですね)
もちろん、復旧する可能性もあるので、
損失を膨らませない可能性もゼロではありませんが、
その時点での純粋な期待値で比較が
できていれば、復旧を待つことを
選択する割合はもう少し減ると思います。
今回は、
「選択を変えたくない」
「損をしたくない」という感情が
損失を膨らませてしまっている
という切り口で書きましたが、
原因は他にもあると思います。
例えば、目に見えるお金の価値しか考えられてなくて、
時間や体力(疲労)を含めて考える習慣がないことや、
そもそも最善手を考える発想がなかったり。
総じて場当たり的なのかなと。
これはディスってるわけじゃなくて、
あくまでも大多数の傾向の話です。
考えることをしなければ、
「損したくない」「選択を変えない」
という選択をしてしまうので、
その場その場に応じた
最善手を考えて選択する習慣を持ちたいですね。
長くなりましたが、
最後までお読み頂きありがとうございました!
追伸、
明日、新しいエスノさんとの
対談音声をプレゼントしますね。
前回の音声の最後に少し触れた
「方向性を正しく取る」
というテーマです。
お楽しみに!
追々伸、
ちなみに、今日の話は僕がそう感じただけで、
きっちりデータを取れば分からないです(笑)
追々々伸、
あと、お前はどうしたんだ?
って話をし忘れましたが、
僕はタクシーで見合せ区間を回避しました。
普段の10倍ぐらいのコストをかかりましたが。
まあ、結果的に上手くいきましたが、
その時の最善手を選択したので、
仮に復旧していても後悔はなかったです。
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